感想/村上龍の小説『ラッフルズホテル』
その昔、村上龍氏が監督、根津甚八と藤谷美和子、本木雅弘が主演した同名の映画を観ましたが、正直、ひどい作品でした。
これは映画の後に書かれた小説です。が、映画の100倍ほどよいです。元戦場カメラマンの実業家、刈谷俊道、新進女優、本間萌子、旅行会社に勤めるガイド、結城岳夫。シンガポールの高級ホテル、ラッフルズホテルを舞台に、三人それぞれの視点による一人称のストーリーが交差。プロの小説家、村上龍の本領を感じます。
餅は餅屋、この小説を読み返す度、編集者は間違っても映像になんて手を出すべきじゃない、と思ったりします。
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