真鍋じゅんこ著『ニッポンの村へゆこう』
旅行のノンフィクションで、大好きな作品の一つ。
奈良県吉野郡野迫川(のせがわ)村、鹿児島県薩摩郡上甑(かみこしき)村、福島県双葉郡葛尾(かつらお)村など、同じ県に住む人であっても知らないような村ばかりを旅行者として訪ねて、人々の生活を軽妙なタッチでレポート。交通の発達により、もはや地理的秘境は地球上に少なくなったけど、「社会的秘境」は足下の国内にこそあることを見事に示した書籍です。
掲載されている村は、村役場に問い合わせたところ、多くが年間観光客動員数が1、2万人とか。中でも“村八分”がいまだに生きる某県某郡某村の章が面白かった。
真鍋さんとは、5年ほど前、お仕事をご一緒させていただいたことがあります。パソコン、ワープロがダメというので、「これを機にチャレンジしてください」と、私の愛用ワープロを1万円でご提供しました。まだ、使っていただいているだろうか。