元「四人組」張春橋編集長の死
先日、張春橋氏が亡くなりました。
1960年代、中国のプロレタリア文化大革命を主導した、悪名高き「四人組」の一人です。もともと上海の新聞「解放日報」の社長兼編集長で、文化大革命随一の理論家でした。宣伝工作の力量を買われ、1973年に中国共産党政治局常務委員、1975年には中華人民共和国副首相に就任。世界に編集長は数多くいますが、20世紀、もっとも出世した編集長ではないでしょうか。
四人組の中で、私が唯一彼を認めるのは、姚文元、王洪文ら、文化大革命の指導者の多くが、失脚・逮捕後の特別法廷で早々に自己批判する中、一人最後まで完全黙秘を貫いた姿勢によるものです。極東軍事裁判の東条英機氏に通じるものを感じます。
もし、自分の肉親が文化大革命の最中に亡くなったと想像します。その後の法廷で首謀者が簡単に誤りを認めたりしたら、私は逆に怒りのもっていきようがない気がします。彼は一人、世紀を超えて最後まで文化大革命を闘い抜いたのかもしれません。
毛沢東主席の死後、1976年に逮捕。1981年に死刑(執行猶予2年)判決、1983年に無期懲役、1997年に懲役18年に減刑。1998年1月には、病気治療のために一時出所。2005年4月21日、がんにより死去。享年88歳。
逮捕後の約30年、彼がどのように暮らし、何を考えていたのか、とても気になります。
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