庄内旅行- 鶴岡から各駅停車で1日がかりで川越へ
一週間の夏休み庄内旅行の最終日。この日は、朝8時58分に鶴岡駅を発って、夜18時41分に大宮駅到着予定。今回の旅は、JR東日本・JR北海道の普通列車一週間乗り放題の「北海道・東日本パス」を利用しているので、乗り換え7回、10時間あまりの各駅停車の旅となる。
前日は駅前のビジネスホテルに宿泊した。7時に朝食を取って8時30分に隣の鶴岡駅へ。駅近くのビジネスホテルはぎりぎりまで部屋でくつろげるのがいい。
定刻通り、まずはJR羽越本線の酒田行きでいったん北へ向かう。行きは日本海沿いを北上したが、帰りはいったん山形へ出て奥羽本線、東北本線経由で帰京する。山形県内陸部に向かう陸羽西線への乗り換え駅、余目駅へは鶴岡駅から15分ほどで到着した。
6分後に発射する新庄駅行きの各駅停車に乗り換え。夏休み最後の土曜日だが車内はガラガラ。四人掛けの前の座席に足を伸ばしてゆったりとくつろいだ。
陸羽西線は最上川沿いを走る。車窓から、たっぶりと水をたたえた最上川の蛇行を眺められた。川下りの船も運行されているらしい。ぜひ、いつか船で下ってみたいものだ。
10時5分に新庄駅着。山形新幹線の終着駅だ。その気になれば、ここから新幹線で大宮まで帰ることができる。急ごしらえで作った鉄筋の建物のようで、今ひとつ風情のない駅だった。
山形新幹線は奥羽本線と同じ線路上を走っている。在来線と新幹線が同じ線路を走る路線に乗るのは初めての経験。東海道新幹線に慣れた私には、ちょっと不思議な光景である。
あと、乗客の雰囲気も少し違っている。酒田~鶴岡間、羽越線の高校生は、野球部のマネージャー的なある種、朝日新聞のカメラマンがレンズを向けそうな女子高校生ばかりだった。一方、新庄~山形間、奥羽線は原宿に買い物にきて、数百円のアクセサリーを物色してそうな金髪、茶髪のJKばかり。主観的だけど、新幹線が通ると「東京がやってくる」のだろうか。
11時21分に山形駅に到着。次の米沢行きの各駅停車の出発時間まで、1時間弱ある。昼食を取ろうと改札を出た。さすがに県庁所在地だけあって、近代的な建物だ。
駅ナカにある「平田牧場 ホテルメトロポリタン山形店」が気になった。ブランド豚肉「三元豚」で知られるとんかつと豚肉料理のお店で、平田牧場の本社は鶴岡にある。せっかくなので「平牧三元豚ロース・ヒレかつ膳」(1700円)円をオーダーした。お腹いっぱいになったが、そろそろとんかつという脂っこいメニューがヘヴィな年頃になってきた。
酒田は駅のキヨスクでSuicaは使えないし、休憩できるコーヒーショップも一軒もなかった(鶴岡はミスドとドトールあり)。それに引き換え、山形駅構内のレストランはVIEWカード割引もあるし、スタバもある。だけど、なんだか酒田が恋しく感じるのは不思議な気分。
ゆっくり昼食を取ったら一時間はすぐに経過。米沢行きの各駅停車に乗り込んだ。
13時4分に米沢駅着、4分間の待ち合わせなので福島行きの各駅停車が待つホームに走る。早くも今日4回目の乗り換えだ。
新庄駅から米沢駅までは山形県中央ののどかな盆地をまっすぐに南下したが、米沢駅から福島駅までは険しい山の中を列車は走る。濃い緑の山々が車窓に迫る。秋の紅葉の頃は、また違った風景が眺められるのだろうか。
福島には14時少し前に到着。ここからは東北本線。郡山行きの各駅停車に乗り換える。
さすがに福島駅、郡山駅からは、青春18きっぷ系の同類項旅行者で徐々に在来線は満員になってきた。郡山駅では、30分後発車の普通列車を並んで待つことに。黒磯駅からは快速グリーン車という大人技を使おうと思った。
黒磯駅に到着すると、なんとなく関東地方に帰ってきた気がする。
座席を取ろうとホームを走る旅行者を片目に、上野行き快速アーバンのグリーン車に悠々と進んだ。あらかじめモバイルSuicaでグリーン券を買っておいた。
ところが、いざグリーン車に乗り込んでみると、グリーン券を買わずに座席をキープしている高齢者がいっぱい。「おいおい、ルールを守れよ!」と思いつつも、確かにSuicaグリーン券って、そもそもSuicaを持っていないと購入できないので、普段鉄道に乗らない高齢者がグリーン券を買うのは、ちょっと高齢者には厳しいと思った。
それでもなんとか窓際の座席をキープして足を伸ばした。結局、旅の最初と最後はグリーン車の旅になった。
宇都宮を過ぎて、小山、古河、久喜と勝手知ったる駅を通り過ぎると、旅の終わりを実感。
大宮駅には18時40分に到着。10時間の旅だったけれど、行きと違ってずいぶんと短く感じた。旅行とはそんなものかもしれないが。
一週間ばかりの期間だったが、庄内地方を満喫できた旅だった。昨夏は青森、この夏は山形、来年は秋田だろうか‥‥。今から楽しみだ。
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