感想/ウェザー・リポート『プロセッション』
プロセッション
演奏/ウェザー・リポート
レーベル/ソニー・ミュージックレコーズ
調子に乗って、今日も音楽ネタざんす。
クラシック音楽好きな人は、たいがいウェザー・リポートが好きになれるのでは。それは、彼らの音楽の中に、「オーケストレーション」的なコンセプトがあるから……なんて気がします。彼らというより、ジョー・ザビヌル個人の才能によるものなのだろうけど。
ところで、ジャコ・パストリアス(ベース)とピーター・アースキン(ドラム)が抜けた後のウェザー・リポートって、人気ないですね。アルバム『ヘビー・ウェザー』のあたりがピークで、ジャコとピーター、二人が抜けた時点で「ウェザー・リポートは終わったよね」という人もいます。鈴木康博の抜けた後のオフコースみたいに。でも、私が一番好きなウェザー・リポートのアルバムは、二人が抜けた後にリリースされたこの『プロセッション』。ジャコのファンクなベースラインが消えた分、ザビヌルの「オーケストレーション」的コンセプトが強く浮かび上がっています。……オーケストレーション……キース・エマーソンも同じコンセプトを持っているな。
お気に入りは、2曲目の「プラサ・レアル」。何度も繰り返されるウェイン・ショーターのサックスのリフレイン。シンプルなリフレインに対して、ザビヌルのシンセサイザーのインプロビゼーションが、ツタが絡まるように奏でられます。天に向かって伸びていく、ジャックの豆の木のよう。あぁ、音楽って言葉にするのは難しいですね。