イカが清原和博から奪った三振
清原、とうとう引退かぁ。
村山実と大学で同期だった父親が、その昔、江夏豊、上田次郎の肩車に乗って登場した村山の引退試合を感慨深げに語ってたっけ。この年になって、ようやくその感慨がわかるようになりました。
1984年夏、僕の母校、関大一高は夏の全国高校野球大阪大会で、どうしたものか準決勝まで勝ち進んだ。準決勝の相手は、清原&桑田を擁するPL学園。当時のPL学園は、「阪神タイガースより強いんとちゃうか」と言われていたほど、マジで強力だった。清原&桑田の影に隠れていたけど、一番の黒木、キャッチャーの清水、オリックスに入団した松山なんて選手も、PL学園以外だったらもっともっと注目されていただろうな。
準決勝は、今はなき森ノ宮の日生球場。試合開始早々、確か一番の黒木だったけ、ほんの軽く一振りした打球がスコーンと外野スタンドに入って、これまで対戦してきた高校とは「振りが違うわー」とみんなでびっくり。試合は、当然負けてしまったけど、今でも鮮烈に記憶に残っているシーンがあります。
それは、「イカ」というあだ名の我が校のピッチャー。持ち前の超スローボールで清原を一度、三球三振に討ち取ったときのこと、球審のストライクの声をきいた清原が「あれっ?」という風にほんの少し頭を傾けた。今でも、あの「あれ?」という表情は、脳裏に焼きついている。
同世代の現役選手の引退は、やっぱりさびしいです。