十山神社(与那国島)-2020年の初詣その1
2019-2020年の年末年始は八重山諸島に出かけていた。大晦日-元旦は与那国島の祖納(そない)集落に滞在した。
集落内には十山神社という小さな神社があった。日本の最西端の神社とされる。祭神は天照大神。
元旦の朝、初詣に出かけてみたところ、赤瓦の社殿に小さなしめ縄が飾られた程度で、参拝客も私一人だった。
宿泊した民宿の主人に尋ねたところ、与那国島では、そもそも正月三が日、あらたまって神社に初詣に出かけるという習慣がないらしい。一方、旧暦6月26日の豊年祭では綱引きの神事が盛大に行われると、観光パンフレットに掲載されていた。
入口の鳥居は神社そのもの。一方、拝殿は赤瓦のシンプルな家屋風。不思議な様式だった。石垣島にも似た様式の神社があった。
地図上では十山神社と表記されているが、地元では十山御嶽(とやまうがん)と呼ばれている。十山御嶽は、島内13カ所の御嶽の総本山で、島の安泰、航海安全、大漁等を祈願する重要な存在らしい。
もともと御嶽だったところが、近代以後、国家神道の一環として神社として整備されたのだろうか。御嶽と神社の関係性はちょっと気になる。