11月は桜の木を剪定するベストシーズン

2021年11月23日

新河岸川の桜並木が剪定されていた

昨日、蓮光寺(川越市)に近い新河岸川の土手に散歩に出かけると、桜の枝が剪定されていました。土手の上のすべての桜の木の側に、切り落とされた枝が積み上げられて、道路工事用のオレンジ色のコーンが一つずつ設置されています。

そういえば、土手上の遊歩道を半分ふさぐほどに、ずいぶんと枝が伸びていました。

直径20センチ以上ある太い枝までバッサリと切り落としています。なんだか野外工作に使えそう。素人考えながら、このまま廃棄するにはもったい。

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿

桜の木に目を移すと、チェンソーで枝を切り落とした箇所は、切り跡がぱっくりと残っています。

思わず「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」ということわざを思い出しました。

桜と梅は開花時期が近く、いずれもバラ科サクラ属の落葉広葉樹。ところが、桜は病気や菌に弱くて切断面が腐りやすいので、枝を切ることは避けた方がよく、一方、梅は枝を切ると切断面から小さな枝が伸びて花をつけ、実を結ぶようにななることを、ひとことで表したことわざです。

こんなに勢いよく桜の枝を切って、大丈夫なのだろうか?

桜の剪定はプロの植木屋の領域

帰宅後、桜の剪定について調べてみると、やはり剪定は難しくプロの植木屋の領域のようです。

まず剪定の時期。

桜の葉が落ち切った11月が最適といわれています。秋、落葉樹は葉を落として、冬に向けて休眠の準備に入ります。休眠時期は木の抵抗力が弱まるので、冬の剪定は避けるべきとのこと。休眠期前、かつ抵抗力が残っているのが11月らしい。

次に剪定する部位。

その1「ひこばえ」。「ひこばえ」は木の根元から伸びている枝のこと。ひこばえを放っておくと栄養がひこばえに奪われ、桜の木全体に栄養が行き渡らなくなるそうです。

その2「からみ枝」。ほかの枝に絡むように伸びる枝。強い風が吹いた際、ほかの枝を傷つけてしまうおそれあり。

その3「ふところ枝」。桜の木の上の方に生える細い枝。太めの枝から細い枝が伸びると、こちらも強い風などが吹いた際、大もとの太い枝が傷つくおそれあり。

その他、地面に向かって伸びる「さかさ枝」や幹に生える「胴ぶき枝」などがあり、それらを判別しながら剪定する必要があるらしい。

しっかり剪定された新河岸川の桜並木、来春の姿が楽しみです。


以下は11月23日に追記。

上の記事を書いた翌日、切り払った大量の枝を運搬するために重機が入り、数台のトラックが土手の上を何度も行き来していました。

ちなみに川越市では、剪定された枝を市の資源化センター内にある草木類資源化施設で粉砕・加圧・発酵・熟成し、土壌改良材「肥え土」にリサイクルしています。

園芸新河岸川,

Posted by Asanao