孔子のたまわく「やんぬるかな」
論語の中に、こんな言葉があります。 子曰、已矣乎。吾未見能見其過、而内自訟者也。 子のたまわく、やんぬるかな。われいまだよくその過ちを見て、うちに自らせむる者を見ざるなり。 孔子は言いました。「あぁ、やってられないねー、ひとの粗さがしはうま ...
ジャック・デリダの死去と“おフランスかぶれ”
哲学者、ジャック・デリダが亡くなりました。 ところで、私はフランスに行ったことがないです。あまり行きたいという衝動が起きないです。なぜだか、よくわからないのですが、これまで、知り合った「おフランスかぶれ」の方の影響が大きいのかな、と思ったり ...
毛沢東の『実践論』は一読の価値あり
政治家としての毛沢東は、文化大革命や独裁的な政治手法により、評価がよろしくないです。 ですが、思想家・毛沢東の論文「実践論」は、ダマされたと思って一読されることをお勧めします。乱暴にいうと「Plan-Do-See」というマーケティングの考え ...
マルクス『経済学・哲学草稿』で染みる言葉
編集者のスタンスに立つと、マルクスの文章は長くて、くどくて、まったくもって好きになれません。また、翻訳者泣かせの著者でしょう。 ただ、マルクスの『経済学・哲学草稿』の中で生まれた「疎外された労働」という言葉だけは、特別な存在。30代半ばをす ...
「知」の値段は高すぎる
この一か月「読みたい‥‥でも値段が高い‥‥買っちゃおうか」の葛藤を繰り返している本があります。 記号の知/メディアの知―日常生活批判のためのレッスン著者/石田英敬 発行/東京大学出版会 定価4200円で税別だから4410円‥‥うーん、手が出 ...
1984年、なぜか「読書」がファッションだった
仕事を終えて帰宅してから、夜中に本棚をゴソゴソするのが好きです。以前に読んだ小説の好きな場面だけを、ペラペラと読み返すのは、私にとって至福のひと時。今夜もそんなことをしていると、本棚の奥の方に1984〜85年の『文藝』誌(河出書房新社)を発 ...